メダカの屋外での育て方・飼い方
こちらのページでは、屋外においている睡蓮鉢でのメダカの飼い方や育て方などについてお答えします。
メダカの購入
Q.メダカはどこで売っていますか?
熱帯魚などを扱うペットショップで売っています。大きな魚の餌として購入する人もいるようです。
お店によっても異なりますが、一般的なヒメダカなら1匹30円くらいではないでしょうか。
飼育環境
Q.どんな種類のメダカが睡蓮鉢での飼育に向いていますか。
メダカは基本的に環境への適応力がありますので、本州より南であればどんな地域の屋外でも大丈夫です。
私の睡蓮鉢では主にヒメダカを育てています。
中には特殊なメダカもいますので、ヒメダカや黒メダカではない場合はペットショップの方に確認しましょう。
Q.メダカは何匹くらいを一緒に飼うのが適当でしょうか?
メダカの飼育数は睡蓮鉢の大きさに比例しているといっていいでしょう。
普通は1匹に対して水1リットルが必要といわれています。
私の経験則からですと、直径30センチ高さ30センチ程度の睡蓮鉢で20匹飼育が可能です。
とにかく水の量とメダカの健康状態は比例すると考えてください。
Q.メダカを飼うのに適した睡蓮鉢を教えてください。
メダカは水質に影響されやすい魚です。
夏場の温度の上昇、冬の水温低下をできるだけ避けるため、壁に厚みがあり深さのある睡蓮鉢が良いです。
厚みがあれば外気の影響を受けづらくなります。夏の暑さ、冬の寒さも、底の方であれば一定の温度を保つことが可能です。また、深さがあれば水質の悪化を防ぐことが可能です。
直径30センチ以上、深さ30センチ以上あれば、まず問題ないでしょう。
ただ、小さな睡蓮鉢でも飼育は可能です。夏は水温が上がりすぎないように気をつけてあげてください。冬場は水面が多少凍る程度なら大丈夫です。
あまりにも寒く水が完全に凍るような地域の場合は、家の中に入れて上げるなどの対策が必要な場合もあります。
Q.メダカを睡蓮鉢に入れるときの注意点は?
いわゆる「水合わせ」という作業が必要となります。
ペットショップなどで購入してきたメダカはビニール袋に入れられた状態が多いはずです。このビニール袋ごと睡蓮鉢の水面に30分程置いておきましょう。
ビニール袋と睡蓮鉢の温度が等しくなる効果があります。温度差がありすぎるとメダカが体調を崩してしまいます。
その後、ビニール袋の口を開けて1/3程度睡蓮鉢の水を少しずつ入れてやります。これによってビニール袋と睡蓮鉢の水質ph(ペーハー)が等しくなっていきます。
1/3入れたら30分置いて、また1/3程水を入れて30分おきます。そのくらいすればかなり睡蓮鉢の水にメダカが慣れてくるはずです。
メダカをそっと睡蓮鉢の中に入れてやりましょう。
水合わせの方法はこちら
Q.睡蓮鉢の置き場所は?
睡蓮鉢をおける場所は庭やベランダ、または玄関先、軒先といったところです。基本的に屋外のどんな場所でもメダカを飼うことは可能だと思います。
ただし、極端に暑くなる場所に置き、水量が少ないと水温が上昇してメダカが大量に死ぬケースがあります。一日中直射日光があたりそうであれば、すだれなどで太陽光を調整してあげましょう。
また、まったく日光があたらない場所では、水草が思うように成長しないことが多いように思います。適度な紫外線はメダカにも水草にも必要です。
特に睡蓮を育てている方は日光の量が重要です。一日5時間くらいは直射日光が当たった方が花が咲きやすくなります。
睡蓮鉢の中のレイアウトはこちら
Q.冬場の飼育環境について教えてください。
メダカはもちろん冬の間も水の中で生きています。ただし、外気温が常時氷点下となるような北国の場合は水が凍ってしまう可能性があり危険です。
寒い地域の場合は、雪や風があたらない場所においたり、睡蓮鉢の上によしずをかぶせたりして気温が下がるのを防ぎましょう。
関東から以南では、水量があればほったらかしでも大丈夫です。
2週間に一度くらいは睡蓮鉢をのぞいてあげてください。冬場は空気が乾燥しているため意外と水の減りが早いものです。適宜水を足してやりましょう。
病気
Q.水かび病に気をつけましょう。
水カビ病は水の中にいる菌によってメダカの体が徐々に侵されていく病気です。うちのメダカは白カビのようなものが生えてきて、尾びれがほとんどなくなりました。
その後、メチレンブルー溶液を購入して、溶液を入れた水槽に隔離。一週間ほどで白カビはなくなり完治しました。その後も元気に生きています。
水カビ病の記事はこちら
餌やり
Q.餌はどんな種類のものが良いですか?
市販のメダカ用餌で十分です。
フレークタイプのものが中心だと思いますが、私はそれ以外のものをやったことがありません。
毎日の餌はこのフレークタイプをやって、週に一度イトミミズを固めたものをごちそうとしてやっています。どちらもものすごい食いつきで食べてくれます。
Q.1回にやる餌の量を教えてください。
水面に広がった餌を3分くらいでメダカが食べきるくらいの量が適当です。あまり多すぎると水の中で腐ってしまいます。
よく食べる夏場でも、少ない量を複数回に分けてというのが基本です。
Q.餌やりの頻度を教えてください。
本州では4月から11月までは屋外の気温が高いので、メダカも活発に活動します。
活発ということは餌もよく食べるということです。
経験的には外気が15度を超えてくるとメダカも餌を食べてくれるようです。
春は1日1回。
夏は1日2回。
秋は1日1回。
冬は断食。
このくらいが適当だと思います。
夏は2回と書きましたが1回でも死ぬことはありません。
12月~3月上旬は気温が10度を下回る日がほとんどだと思いますが、10度を下回るとメダカは完全に活動を止めてしまうようです。そのため、この時期は餌をやってもほとんど食べないため、逆に残った餌のせいで水質が悪化してしまいます。
我が家では冬は完全に餌を絶っています。それでもメダカは水の中のプランクトンを食べたりして元気に生きています。
Q.餌をやらなくても死にませんか?
睡蓮鉢の中が、まれに青水という緑色の水になることがあります。この状態を保てるのであれば、餌は必要ありません。
この水の中には動物性・植物性プランクトンがたくさん含まれています。これらのプランクトンはタンパク質に加えて、ビタミンやミネラルが豊富でメダカにとって格好の栄養素となります。
ただし、毎日メダカの様子を見て、痩せていくようなら餌やりを検討してみてください。
Q.メダカはボウフラを食べますか?
大好物です。
睡蓮鉢があれば必ずといっていいほどボウフラが発生すると思いますが、メダカには最高のおやつになります。メダカが入っている睡蓮鉢はボウフラがわきません。
ボウフラを食べるメダカの動画を公開している方がいるので、ぜひ御覧ください。
Q.旅行など家をあける際の餌やりはどうすればいいですか?
私は自動餌やり機を使って餌をやっています。タイマーがついていて、時間になると自動的に餌をやってくれるので問題ありません。
自動餌やり機の記事はこちらをご覧ください。動画も公開しています。
水替え
Q. 水替えについて教えてください。
水替えは基本的にまったく行っていません。
減った分を継ぎ足すだけです。
屋外にある睡蓮鉢の場合、水は放っておいてもどんどん蒸発して減っていきます。
そのため、睡蓮鉢の水が最上部から10センチくらい減ってきたと思ったら、どんどん水を足してあげましょう。
何度も言いますが、大量の水があればメダカがその分長生きします。
なお、水の水質だけは気をつけましょう。
特に都会の水道水は塩素が多く含まれているように感じます。メダカの健康に配慮して置き水を用意したり、市販の中和剤を入れて塩素を抜いて上げたりする必要があります。
睡蓮鉢の水換えの様子
Q.バケツやホースで水をやっても大丈夫ですか?
睡蓮鉢の中の水と水温がそれほど変わらなければ大丈夫です。ただし、バケツなどの場合は睡蓮鉢の底の泥が巻き上げられて水が濁る可能性がありますのでご注意ください。
私はジョウロで水をつぎ足しています。これなら雨のように降らせることができますので、睡蓮鉢の環境に大きな影響を与えません。
なお、水温が急激に変わってしまうおそれがある場合は、汲み置いた水を使うようにしましょう。
繁殖
Q.メダカはどうやって繁殖させるのですか?
環境の良い睡蓮鉢であれば、5月から9月の間までほぼ毎日のようにメダカは卵を産みます。それらを水草にこすりつけますので、水草が必要になります。元気の良いメダカがいると水草が卵で鈴なりになることも!
(メダカの卵の写真)
卵は約2週間で孵化します。ボウフラくらいの小ささの子供が朝10時くらいになるとどんどん生まれてきます。
ただ、残念なことに親と同じ睡蓮鉢で孵化するとほぼ100%の子供たちが親に食べられてしまいます。
子供だけ育てたい場合は卵のついた水草を別の水槽や睡蓮鉢に入れておけば自然と孵化して成長します。
Q.子メダカの餌やりは?
子メダカは生まれてから3日程は特に餌を必要としません。お腹につけた栄養で生きていけますし、緑色の水が満たされた睡蓮鉢の中であればプランクトンがたくさんいます。
ただし、その後は赤ちゃん用粉末餌をあげて下さい。
なお、水がきれいすぎて最初からプランクトンがいない可能性もあります。その場合は、生まれてからすぐにメダカの赤ちゃん用粉末餌をやってください。
Q.メダカの寿命は?
一般的に2年程と言われています。ただし、私の睡蓮鉢では3年くらい生きているものも数匹います。